使い捨てプラスチックより、こっちを使おう

 ペットボトルやプラカップ、弁当などの食品容器の使い捨てプラスチックは、海ごみの大きな部分を占めています。たとえポイ捨てしなくても、分別して回収されたプラスチックの大部分は燃料として燃やされ、地球温暖化の元となる二酸化炭素を大量に増やし続けています。
 加えて、たくさんのプラスチックに囲まれた今の暮らしの中では、たとえ微量であっても、プラスチックに含まれる有害物質が気になります。まずは、食品関連の使い捨てプラスチックをやめて、安全で質の高い道具をそろえましょう。

マイボトル・水筒
マイカップ
マイストロー
マイ箸・マイスプーン
マイバッグ
ヘチマのたわし
シュロのたわし

マイボトル・水筒
 最近は、容量やデザイン・性能など、選択肢が増えました。いつでも好きな飲み物を、好みの温度で飲むことができます。色や形、サイズや材質など、自分の好みや使い道に合わせて、数本持っていると便利です。その日の暑さ、外出時間、利用する場所などによって、持ち歩くボトルのサイズや本数を調節できます。車内で利用するなら、ボトルホルダーやドアポケットに入るサイズを選ぶ方法もあります。

 マイボトル選びのポイントは、まず水漏れしないこと。かわいいデザインでも、飲み物が漏れると、やがて持ち歩かなくなります。材質は、ステンレスがおすすめ。プラスチックと違って、熱い飲み物を入れても安心です。また、毎日いろんな飲み物を入れるので、洗いやすさも重要。口が広い方が洗いやすく、大きな氷などもいれやすい。蓋は、飲み口の開け閉めが簡単で、さらにロックが付いていると、カバンの中で不用意に開いてしまうことを防げます。ただ、蓋が複雑な構造だったり、作りが雑だったりすると、飲み物が隙間に入って洗いにくいことも。蓋などのパッキンを外して洗えるか、パッキンや消耗部品の予備を売っているかなども、ボトル選びのポイントになります。

 ちょっと重いけれど、耐熱ガラス製のボトルも売ってます。ワイン好きの方なら、空き瓶がたくさんあるはず。お気に入りの空き瓶とコルク栓を使えば、水を持ち歩くだけなら十分に使えますよ。

マイカップ
 飲み物のテイクアウトの時などに、使い捨てのプラスチックコップや紙コップの代わりに使うのが、マイカップ。こちらも、ステンレスがおすすめ。魔法瓶のように二重になったものは、ある程度の保温・保冷ができます。蓋つきなら、さらに効果が高くなり、倒しても簡単にこぼれることもありません。コンビニでドリップコーヒーを飲む機会が多いなら、ドリップマシンに合ったサイズのカップがあると便利です。マイボトル同様、車のドリンクホルダーに入るサイズなら、車内での利用に重宝します。マイボトルからマイカップに飲み物を注いで、ゆっくり飲むこともできます。使い捨てカップは、テーブルに置いておくと誰のカップか分からなくなるけれど、ステンレスのマイカップなら、間違えることはありません。もちろん、熱いものを入れても、有害物質が溶け出ることはありません。

マイストロー
 使い捨てのストローに代わって、様々な形のステンレスのストローが手に入るようになりました。普通の太さのストローの他にも、タピオカやスムージー用の太いもの、飲みやすいよう片側が少し曲がっているもの、子供用の少し短いものもあります。多くは、クリーニング用のブラシとセットになっています。ステンレスのストローで冷たい飲み物を飲むと、ストローから驚くほど冷たさが伝わって、今まで以上に冷たい飲み物を楽しめます。ステンレスの他に、ガラスのストローもあります。乱暴に扱わなければ、簡単には壊れないはず。

マイスプーン マイフォーク マイ箸
 小学校の頃、給食のカレーには、先割れスプーンが付いていました。スプーンの先が少し切れ込んで、短いフォークのようになっている、あれです。これがあれば、スプーンとフォークを2つ持ち歩かなくても大丈夫。使い慣れれば、お箸も不要かも。外出先でお弁当を買うと、メニューに合わせてビニールに包まれた割り箸・スプーン・フォークなどが付いてきます。安いプラスチック製品や、匂いのきつい割り箸を口に入れるのは、なんだか気持ち悪い。使い捨ては便利かもしれませんが、安っぽいプラスチックで食べるより、手に馴染んだスプーンやフォーク、お箸を使う方が、ずっと美味しくいただけると思います。また、これらを包んでいた小さなビニール袋も、お弁当を食べている間に、風に飛ばされることがよくあります。マイ箸やマイスプーンなどを持参すれば、ごみが飛ぶのを気にするストレスもなくなります。

マイバッグ
 レジ袋の代わりのマイバッグは、ずいぶん普及してきました。色や柄、サイズや素材も様々。保冷できるものや、とてもコンパクトにたためるもの、一瞬でたためるものなど、機能もいろいろ。沖縄では、車を使って買い物に行くことが多く、いろんなお店を回ることもあるので、用途にあわせてたくさん持っています。常に持ち歩いているお気に入りの物の他に、車の中にもいくつか常備。マイバッグを忘れた時や洗濯している時に、重宝します。材質も、できればコットンなどの自然素材がいいですね。

 レジ袋の形をしたバッグの他に、大判の風呂敷もおすすめ。かさばる物、不定形の物でも、なんでも包めてしまいます。野菜の直売所で、たくさんの野菜を買った時などは重宝しています。しかも畳めばコンパクト。買い物の時は、買った物を自分で包むのですが、野菜のような不定形の物でも慣れればそれほど手間ではありません。最初のうちは、空のレジカゴの上に風呂敷を広げ、買った商品を中に並べてから包むと、結びやすいかも。レジ袋のように縦長ではなくて横長にも包めるので、車の中での安定性も抜群。防水加工されたものもあります。

ナーベラー(ヘチマ)のたわし
 沖縄では、ナーベラーと言えば夏の野菜。若い実を味噌炒めにして、美味しくいただきます。内地では、ヘチマはお風呂の垢すりやたわしのイメージでしょうか。このヘチマたわしは、結構すぐれもの。植物であるヘチマの繊維は、合成樹脂のウレタンと違って油がベットリ付着しないので、石鹸で軽く洗えばすっきりと油が落ちます。後から洗う食器にも、油が移ることがありません。ヘチマはやがて朽ちてぼろぼろになりますが、毎回きちんとすすいで干しておけば、毎日使っても1〜2ヶ月は十分使い続けられます。植物なので、最後は生ごみと一緒に堆肥にすれば、自然に帰ります。

シュロのたわし
 カップの茶渋や鍋の焦げ付き、浴室のタイルなど、硬いものにこびり付いた汚れを落とすには、昔ながらのたわしがおすすめ。ドーナツ型やミニサイズ、マイボトル用に柄付きのブラシなど、今の暮らしに合わせた製品も多数あります。今は殆どヤシの実の繊維ですが、ヤシの木の仲間のシュロから取れる繊維は、細くて腐りにくく、しなやかなので、細かい部分や溝の奥までしっかりと汚れを落としてくれます。これもナーベラーたわし同様、使ったらきちんとすすいで干しておけば、とても長持ちします。