Nature World News に、How Plastic Recycling May Be Contributing to Microplastic Pollution（プラスチックリサイクルがマイクロプラスチック汚染にどのように寄与している可能性があるか）と題する記事があります。
「プラスチックのリサイクルは、プラスチック廃棄物とその環境への影響を減らすための方法と見なされることが多いが、新しい研究では、リサイクルがマイクロプラスチック汚染の原因ともなる可能性が示唆されています。」とのこと。
５月11日のダルハウジー大学のプレスリリース（Media opportunity: New plastic recycling plant produces a vast amount of microplastics that splinter, seep into water sources and drift through the air: research study）によると、「ダルハウジー大学とスコットランドのストラスクライド大学の新しい研究により、最先端のリサイクル施設であっても、洗浄水１立方メートルあたり、数百万個のマイクロプラスチック粒子が放出されることが判明。」だそうです。
詳しくは、「新しいフィルターが設置された後も、髪の毛の幅の1/4よりも小さな粒子が40万個以上水中に放出されており、リサイクル率を９％と仮定した場合、リサイクル工場で年間200万トンのプラスチックが生成・排出される可能性があることが示唆された。」
オリジナルの論文は、The potential for a plastic recycling facility to release microplastic pollution and possible filtration remediation effectiveness. （プラスチックリサイクル施設がマイクロプラスチック汚染を放出する可能性と、可能なろ過浄化の有効性）
英国の混合プラスチックリサイクル施設からのマイクロプラスチック汚染を調査した結果、「マイクロプラスチック汚染の軽減（ろ過装置の設置）は、５μm以上のマイクロプラスチックの大部分を除去し、40μm以上のマイクロプラスチックについては高い除去効率を示すことがわかった。５μm未満のマイクロプラスチックは、一般的にろ過で除去されず、その後排出され、年間59～1184トンが排出される可能性があることがわかりました。」
そして、「排水の前に、より小さなマイクロプラスチックを除去するための追加ろ過を、水管理に取り入れることが推奨される。マイクロプラスチックによる洗浄水汚染の証拠は、マイクロプラスチックを水質規制に組み込むことが重要である可能性を示唆している。」
「プラスチックリサイクル工程によるマイクロプラスチック汚染に関する知識を深めるために、さらなる研究を行う必要がある。」とのこと。
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